46歳の赤ちゃん電波銀河、成長中 |
(左上)パロマー天文台が撮影したペルセウス座銀河団の光学写真。(左下)銀河団中心の巨大楕円銀河NGC 1275を、ハッブル望遠鏡で拡大した写真。(右)NGC 1275の中心にある電波源3C 84をVLBAで撮影した電波写真。明るく輝く中心核から南北両方向にジェットを噴き出している。南側にジェットやローブがはっきり見えるが、北側は自由−自由吸収のため淡い。 |
電波銀河は活動銀河の一種で、中心核から噴き出したジェットが周囲のガスに衝突して「電波ローブ」という吹きだまりを形成しており、ジェットや電波ローブがシンクロトロン放射によって強い電波を出している。ジェットによって電波ローブは膨張の一途をたどり、大きなものでは100万光年を越えるサイズにまで成長する。逆に言えば、電波ローブの小さな電波銀河は生まれたての赤ちゃんということだ。 |
2億3000万光年の距離にある銀河NGC 1275は、中心に3C 84という電波源を持つ電波銀河である。そのサイズは差し渡しが約30光年と小さいながらも、中心核から噴き出すジェット、そして電波ローブという、電波銀河の基本構造を持っている。 |
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電波銀河3C 84の膨張。3年間の間に中心核から電波ローブまでの差し渡しは20.7光年から22.0光年へと膨張した。 |
VSOPで3年間にわたって3C 84を観測した結果、南側の電波ローブの先端が光速の約50%の速度で膨張していることが分かった。電波ローブの成長を観測できたのは初めてのことである。この成長速度が一定だとすると、電波ローブが誕生したのは46年前の西暦1955年頃ということになる。電波銀河の寿命は1億年くらいと言われているので、寿命が80年の人間に例えるなら生後わずか20分の姿というわけだ。 |
電波強度のモニター観測は1955年頃から増加を始めて1983年にピークに達し、その後ベキ関数的に減少するという光度曲線を示しており、発達による電波強度の上昇と断熱膨張による減少という、電波銀河成長史の初期を見ることができた。 |
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